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@パークス法律事務所
一つ終了
 本日、ガバナンスの整備に関する独立委員会が日本相撲協会に対して、「日本相撲協会の公益法人化へ向けての改善策」を答申しました。

 私は、独立委員会の事務方(ガバナンスの整備に関する独立委員会アドバイザー)をしておりましたが、答申が出て独立委員会が任務終了による解散となる以上、私のアドバイザー任務も終了です。

 本来ならば、本日の答申を終えると、日本相撲協会の関係では、暴力団等排除対策委員会の業務と白露山・露鵬関係の訴訟事件だけが残るだけの予定でしたので、「ホッ」とできるところでした。

 しかし、2月2日以降特別調査委員会で忙殺されているので、「一難去ってまた一難」というところです。

 答申は、全体で約50頁、400字詰原稿用紙約100枚という大部なものです。各委員のみなさんの努力の結晶です。

 本日の評議員会後に報道関係には全文が交付されています。

 大相撲を愛する方々もどのような答申がなされたのか関心をもっておられるでしょう。日本相撲協会が、HPにアップするなどの工夫をしてくれるとうれしいと思っております。

 内容的には、
(1) 公益法人以前のあらやる形態の法人であっても整備が必要な事項
(2) 公益法人として法律上整備が求められている事項
(3) 日本相撲協会の事業と組織に固有な問題について整備すべき事項
と大別できるかと思います。

 後は、日本相撲協会が答申を具体化していく作業です。日本相撲協会自身の頑張りが問われます。

posted by koichi | 14:53 | スポーツ | comments(0) | trackbacks(0) |
嵐の様な日々
  嵐の様な日々です。
 
 野球賭博以来、相撲記者クラブとの間では、
(1) 調査途中でも一定の情報は提供するから、調査妨害になるような調査担当弁護士の追い回しは自粛する、
(2) 望月は、個別取材には応じない、開示できる情報は記者クラブにきちんと提供する、
との合意に基づいて基本的な対応をしてきました。

 しかし、今回の日本相撲協会の問題では、JOC担当の記者や経済部の記者まで動員されているので、ルール破りの個別取材の申し入れや、張り込み、追い回しがあります。

 放駒理事長が説明しているとおり「うみを出し切る」「調査と処分と再発防止は3点セット」という前提で、調査に取り組んでいる以上、全容解明が数日単位で完了するなどということはありえません。

 昨日も記者クラブの方々にはお話しをしましたが、昨日までの報道態勢は、14日の理事会で結論がでるかのような推測でしたので、陸上100m走的な様相でした。しかし、もう少し長い距離の種目のイメージで見てもらった方が良いかと思っています。マラソンとまでは言いませんが、10km走かハーフマラソン程度のイメージです。

 先週は、「100m走ではない」と説明しても、理解してもらえそうもなかったので(理解してもらっても納得は難しかったでしょうね)、記者のみなさんと100m走に付き合いましたが、そろそろスタミナ配分考えて走りませんか?

 調査担当の弁護士からの話でも、報道関係者の対応(とりわけテレビのワイドショー関係)が調査の支障になっているそうです。

 特別調査委員会は、日本の伝統文化である相撲文化を守ろうと「病巣」を検査しているところですから、報道関係者には、「病巣」の検査妨害とならないよう取材方法を工夫していただきたいと思っております。

 過熱しているときの報道には、しばしば首を傾げたくなるものがあります。恐らく担当記者というよりも、もっと上の紙面を作成する責任者の問題のように思えますが・・・。報道をご覧になるみなさんに一例を紹介します。

【記者の質問】「解雇や除名処分は考えているのか?」
【私の回答】「処分の一部を現時点で除外する(解雇や除名はあり得ない)というような立場はとっていない」
⇒【報道】「協会で最も重い処分である「除名」を視野に検討している」


【記者の質問】「平成21年11月場所から平成22年11月場所の間に関取であって現在日本相撲協会から離れている者は調査の対象外か?」
【私の回答】「今後の調査については、2月14日に予定されている特別調査委員会において検討する予定であり、現在は白紙です。」
⇒【報道】「朝青龍&琴光喜から聴取の可能性も…特別調査委が言及」
...(^^;;。

 ですから、今後
【報道】「三役含む複数人に新たに疑惑!−特別調査委員会否定せず」
というような報道が出ても、その報道の基礎事実は、
【記者の質問】「『三役含む複数人が新たに疑惑浮上』という報道がなされているが真実か?」
【私の回答】「調査担当チームから聴取内容を聞いていない時点では答えようがない」
というようなやりとりと思って報道を読んで下さい。(m_m)
posted by koichi | 15:13 | スポーツ | comments(0) | trackbacks(0) |
禍を転じて福となす
  2月6日の日本経済新聞は、「早急な幕引き待った」との見出しで、「疑惑が報道によって公になったのは3日前の2日。その夜に立ち上がった特別調査委員会が疑惑の対象である14人の聴取をひとまず済ませ、1000人近い協会員を対象にアンケートを配布・回収したのは、驚くべき早業というほかない」と報じています。
 
 特別調査委員会のメンバー構成は、野球賭博問題時から一部の入れ替わりがありましたが、野球賭博事件のノウハウは継承されています。「失敗から学ぶ」は、私が事故対策がテーマの講演で使うキーワードの一つです。特別調査委員会は、野球賭博問題の際の日本相撲協会の対応の「失敗」から「学び」、必要な対応をしています。

 放駒理事長を先頭とした日本相撲協会の協会員のみなさんも、野球賭博事件の際の後手に回った初動の遅れを繰り返さない態度で臨んでいます。

 これらが、「驚くべき早業というほかない」という評価につながっており、この初動の点では問題ないのですが、なにしろ事態の深刻さのレベルが違います。

 私は、野球賭博の際に、「『どうして場所を開催するの』という質問に答えます(2010年6月30日)」で、
「解決にあたる優先順位は、
第1に、若い力士たちを支える日本相撲協会を守ることであり、
第2に、「努力の結果を試す場」である場所の開催であり、
この2つが守られるなら、他の要因、例えば、「興業」の視点からのダメージなどは、譲っても良いと思っています。最悪の場合は、1番目を守るために、2番目を捨てる選択肢もないわけではありませんが、極力避けたいと考えています」
と説明しました。今回も、同じ優先順位で判断しています。

 若い力士たちを支える日本相撲協会を守るために必要ならば、3月場所開催を中止することもやむを得ないとの合意は、早い段階で形成されました。問題が土俵上のことですので、日本相撲協会の皆さんにも、野球賭博よりも事態の重大性が理解しやすかったという面があると思います。

 しかし、それにしても重い・・・・・。

 グチを言っていても解決しませんので、「禍を転じて福となす」の気持で、大相撲を再生するしか道はありません。当面の厳しい対応で失うものの大きさにたじろぐことなく、大相撲の再生に何が必要かとの視点から全協会員の方々が一致して取り組んでくれることを願っています。私もその一助となるつもりです。
posted by koichi | 23:54 | スポーツ | comments(0) | trackbacks(0) |
日本相撲協会特別調査委員会の調査が始まりました
  日本相撲協会特別調査委員会の調査が始まりました。

 私とは全く面識がない一人の相撲ファンが、実態を解明するための調査方法を提案してくれました。個別には返信しておりませんが、本当に感謝しています。ありがとうございます。

 なかなか的確な提案で、さっそく、特別調査委員会調査担当チームにお伝えしております。大相撲を健全化させるために積極的な提案をお持ちの方に御願いです。提言大歓迎です。

 今回は野球賭博に比べると、初動はキチッとしているのですが、問題がより根深いものなので慎重に対応しています。

 特別調査委員会調査担当チームは、野球賭博関係で迅速で綿密な調査をしてくれた実績ある方々で構成されていますので、私は全幅の信頼をもって調査の報告を待っています。

 日本の伝統である相撲文化は守らなければならないと思っております。そのために必要なことはやりきらなければならないと考えています。この点は揺るぎません。
posted by koichi | 20:29 | スポーツ | comments(1) | trackbacks(0) |
日本相撲協会特別調査委員会が設置されました
 ガバナンスの整備に関する独立委員会が2月17日に答申をすれば、大半が手を離れるかと思っていた日本相撲協会ですが、再び、張り付くことになりました。

 昨年の野球賭博問題に比べると、相撲自体に関する問題という点では今回の問題の方が深刻です。日本相撲協会が本当に立ち直ることができるのか問われていると思います。

 日本相撲協会の対応という点では、野球賭博問題の初動の遅れに比べて迅速な対応となっております。

 またまた、仕事を御一緒することとなった伊藤座長は、インフルエンザがようやく快復した状態で、この激動の渦中に入っていただくことになり、申し訳ない思いです。

 今回は、山本浩さんがいてくれるので(昨年は、ワールドカップで南アフリカでした)、広報関係は安心してまかせております。

 報道関係の方々は、調査を担当する弁護士を追い掛けたいという気持は分かりますが、迅速・正確な調査は、日本の伝統文化たる大相撲を守るために不可欠なことですから、ぜひ御協力を御願いします。

posted by koichi | 23:40 | スポーツ | comments(1) | trackbacks(0) |