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@パークス法律事務所
週末はせめて1日はオフにしたい
  東京マラソンの先頭ランナーが佃大橋(37km)を渡っていきます。
 


昨年は、佃大橋の上で市民ランナーを応援しましたが、今年は、日曜日の今日も午後からは会議のために、でかけるまでのちょっとの間だけバルコニーからの応援です。




 「8時間は仕事のため、8時間は休息のため、残りの8時間は好きなことのため  に」と100年以上も前に米国でうたわれた。8時間労働の歌。





 私の場合は、「仕事」と「好きなことのため」の境界があいまいなので、今日の仕事も「好きなことため」と言えるので、誰がいけないということではないのですが・・・。




 今年は、2週前の日曜日に1日自宅に居られただけで、それ以外の週末は、何やかんやと仕事がからんでいます。




 昔は、こんな生活でもなんとかクリアしていたのですが、年を重ねると、週に最低1日は、自宅でゆったりする日がないと厳しい日々です。




 せめてと、今は東京マラソンの中継TVの前にヨガマットを広げて、ストレッチをしながら時を過ごしていますが、昨年12月26日に再生開始決定となった民事再生の事件とJOC第三者特別調査委員会がヤマを越す3月末まではこんな生活が続きそうだな・・。



ブツブツ・・。
posted by koichi | 10:39 | 日々雑感 | comments(0) | trackbacks(0) |
日本ボート協会の対応を注目
  男子軽量級ダブルスカルの武田選手が日本スポーツ仲裁機構に対し、日本ボート協会を相手方として、ロンドンオリンピック選手選考をめぐって、2012年2月2日、仲裁の申立をしています。報道によれば、「日本ボート協会の平岡英介副会長は、『協議して決定するが、多分応諾することになるだろう』と、仲裁に応じる見通しを示した。」と報じられています。

 日本スポーツ仲裁機構は、スポーツ界の選手と競技団体との紛争などを迅速・簡易・適正に解決することを目的として、日本体育協会、JOC,日本障害者スポーツ協会が中心となって2003年に設立されたものです。

 これまで、15件の仲裁判断が出されていますが、選手側が仲裁を求めても競技団体が仲裁による解決を拒絶して解決ができない事例も少なくありません。

 Jリーグ川崎フロンターレ(当時)の我那覇和樹選手が2007年にカゼのため脱水になった際に、チームドクターが選手に点滴治療をしたことをドーピング違反とされた事件では、チームドクターが日本スポーツ仲裁機構に仲裁を申し立てましたが、Jリーグがこれを拒絶した例はその1つです。

 この事件では、この仲裁拒絶の後、我那覇和樹選手自身が仲裁を希望し、Jリーグに日本スポーツ仲裁機構での仲裁に応じることを求めましたが、Jリーグが再度拒絶したため、Jリーグが応じると言ったCASに仲裁を申し立て、ドーピングでないとの仲裁判断がだされています。

 スポーツ基本法は、

「スポーツ団体は、スポーツに関する紛争について、迅速かつ適正な解決に努めるものとする。」(第5条第3項)

「国は、スポーツに関する紛争の仲裁又は調停の中立性及び公正性が確保され、スポーツを行う者の権利利益の保護が図られるよう、スポーツに関する紛争の仲裁又は調停を行う機関への支援、仲裁人等の資質の向上、紛争解決手続についてのスポーツ団体の理解の増進その他のスポーツに関する紛争の迅速かつ適正な解決に資するために必要な施策を講ずるものとする。」(第15条)

と紛争を迅速・適正に解決することを求めています。スポーツ基本法の下で、日本ボート協会がこの仲裁申立に応諾するのか拒絶するのかを注視していました。幸いに、スポーツ基本法の趣旨に則って対応をする方向のようで、歓迎すべきことです。

 仲裁に応じることは、仲裁申立人の主張を受け入れたこととは同一ではなく、競技団体として仲裁手続の中で主張すべきことは全て主張すれば良いのです。

 仲裁判断において、競技団体の主張が受け入れられれば従前の競技団体の判断が正しかったことになりますし、競技団体の主張が排斥されたならば今後は競技団体が仲裁判断で示されたところに沿って正しい判断をしていけば良いのです。仲裁判断がいずれの結論であっても競技団体の適正な運営には資するはずです。

 しかし、競技団体においてこの点について十分な理解が得られていないのが現状であり、仲裁申立があった時に、仲裁を自動的に受諾する事前の合意がある競技団体が50%を超えていません。

 紛争解決におけるフェアプレーの精神があたりまえになることを願っています。2011年9月18日の日本スポーツ仲裁機構のシンポジウムで私が報告させてもらったのも「紛争解決におけるフェアプレーの精神」の1点でした。
posted by koichi | 08:39 | スポーツ | comments(0) | trackbacks(0) |