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@パークス法律事務所
JOC第三者特別調査委員会の答申
  いやー疲れました。

 3月26日が提出期限のJOC第三者特別調査委員会の報告書作成と、同日が民事再生計画案提出期限の民事再生事件が併走したのに加え、3月の中下旬には、医療問題が関係する証人尋問が2件重なり(私は2件とも医師への尋問を担当しました)、メチャクチャな3月後半でした。

 やっと一息つきましたが、精も根も果てたという3月でした。
 
 JOC関係では、財政的基盤が脆弱な競技団体の苦労が本当にわかりました。ここの点を理解して、手を差し伸べないと、実効性ある対策はないと思っています。

 報道関係者にお願いがあります。ぜひ、現場の実情を踏まえた報道をお願いします。

 JOC事務局も、競技団体の現場の苦労をわかっているからこそ、今回問題視されている対応になったんだろう、と個人的には考えています。

 JOC職員への処分もありましたが、確かに、職員として最善な対応ではなかったと思います。制度と現場の矛盾を小手先で解決しようしたのが今回の問題です。これ自体は誉められた話ではありません。

 しかし、このように追い詰められて問題行動をとったことをあげつらうだけでは根本的な解決にはなりません。制度的な変革を求めるという作業が必要なのだろうと思っています。

 現場にいた関係者・当事者の気持ちと立場を考えると、現場の人間をこれだけ追い詰めてしまったことの方の問題がより大きいと感じています。

 一部の競技団体を除けば、競技団体の関係者は本当に純粋です。この善意は信じていますし、将来の課題としては、この善意にこたえられるような制度をぜひ作ってもらいたいと願っています。

 問題の本質に迫る報道を願っています。
posted by koichi | 22:28 | スポーツ | comments(0) | trackbacks(0) |
ボート協会の英断に応援
  男子軽量級ダブルスカルの武田選手と日本ボート協会との間のロンドンオリンピック選手選考をめぐる仲裁判断に基づき、日本ボート協会は再選考を決めました。

 日本ボート協会の英断に心からの敬意を表したいと思います。

 「仲裁判断において、競技団体の主張が受け入れられれば従前の競技団体の判断が正しかったことになりますし、競技団体の主張が排斥されたならば今後は競技団体が仲裁判断で示されたところに沿って正しい判断をしていけば良いのです。仲裁判断がいずれの結論であっても競技団体の適正な運営には資するはずです。」というのが私の持論です。

 この当然の判断を競技団体たる日本ボート協会が受け入れたのは、実は、英断なのです。いままでの競技団体では受け入れがたいことを受け入れたのです。日本のスポーツ界の大きな前進です、日本ボート協会の執行部のみなさんの勇気ある英断に心からエールを送りたいと思います。

 やり直しの選考レースのやり方にはいろいろな評価があるかとは思います。やり方についての評価は別途あるかとは思いますが、ここで問われていたのは、透明性のある選考方法を採用すべきという論点であり、この点では実に明確です。

 選手のみなさんにはいろいろな思いがあるかとは思いますが、代表となった後で、後ろ指を指されるうっとうしさが消されるメリットは何よりも代えがたいのではないでしょうか。

 日本ボート協会を応援したいと思っています。

 2012年3月14日追記
 4選手が再選考に臨んでいただけることになりました。選手のみなさんのご負担も大きいかと思いますが、良い方向で解決が進んでいると思います。

posted by koichi | 23:48 | スポーツ | comments(0) | trackbacks(0) |