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@パークス法律事務所
裁判所の常識は国民の常識?
 家裁の相続関係事件で、裁判官の指示ということで書記官が申し訳なさそうに戸籍の追完の連絡をしてきました。

 被相続人の祖父母に当たる方3人の生存の有無がわかる資料の追完を求められています。この3人以外の方で相続人となる可能性となる方は、全員死亡していることはもちろん戸籍謄本添付で明らかにしています。

 求められている3人の死亡を公文書で確認できておりませんが、お生まれになった情報で現在判明している事実は以下のとおり。

 お一人は、安政3年(1856年)生まれであり、現在生存しているとすると158歳となります。

 残りのお二人は、現在生存(もう30年以上前に逝去)していれば119歳となる(明治29年(1896年)生)方の御両親です。私が調べた訳ではありませんが、関連資料では、地方公共団体が、「戸籍保存年限経過により照会不能」と報告している事案(この報告書は入手していますが、この報告書の基礎資料は手元に来ていません)。

 日経新聞は、
(1) 今年の4月1日の日本最高齢の117歳の方がなくなったこと、
(2) 今年の7月7日には、男性最高齢の112歳の方が亡くなったことを報じている。

 3人は、生存していればいずれも新聞報道で日本最高齢と報道されている人よりも明らかに高齢。

 安政3年(1856年)生まれの方は、4月1日になくなった方よりも39年前に生まれています。

 明治29年(1896年)生まれの方が、両親14歳の歳に生まれているとすると(戸籍実務上生殖能力の最低限度の年齢)、両親が生存していれば133歳であり、
4月1日になくなった方よりも16年前に生まれている。
 
 「本当に追完が必要?」と一応は書記官に検討を御願いしましたが、どうなることやら・・・・・・。

 私の判断は戸籍を追うまでもないのでは?

 戸籍を追う手間は私が我慢すれば良いのだけれど、その費用は裁判所ではなく、依頼者や関係当事者が負担するのだけれど、その費用負担を強制する合理的な理由があるの?

 というのが私の疑問です。

PS:先ほど担当書記官から電話連絡があり、戸籍は追わなくても良いとの連絡ありました。やれやれ・・・。2015/07/17 14:07
posted by koichi | 13:31 | 日々雑感 | comments(0) | trackbacks(0) |
感謝!!
  七生養護学校の先生や保護者の皆さんの事件では、私は直接代理人ではありません。それでも、このような寄せ書きをいただきました。





 私は、この事件と根を一つとする「東京都教育委員会の障がい児教育の攻撃の一貫としての元都立七生養護学校校長に対する降格・懲戒処分を取り消した判決」の原告代理人でした。

 弁護士の仕事をしていて、依頼者から感謝をされることは本当にうれしいことです。原告と原告の支持者のみなさんの心遣いに本当に感謝です。

 事務所の相談室に寄せ書きをしばし置かせていただきます。

 このような細かい気遣いができる先生たちだから児童・生徒たちの心をつかめるのですよね。

 話は変わりますが、昨日は、第二東京弁護士会スポーツ法政策研究会でした。今治市の小学校でサッカーボールが道路に出たことで生じた事件がテーマでした。私のスタンスは、危険な施設を使用せざるをえない状況で、教師に安全に指導をしろというのは誤りである、あるいは、危険な施設を使用せざるをえない状況で、児童・生徒に事故を回避する義務を科すのは誤りである。私は、このような視点で発言をしています。教師や児童・生徒に無理難題を押しつけているのが現在の教育行政ではないでしょうか。

 児童・生徒のことを本当に考えると、教師の方々に児童・生徒と接する時間を保障してあげることが大事なのではないのでしょうか?

 「児童・生徒のために」というキーワードでは、否定できる仕事はありません。でも、教師だって、1日は24時間しかありませんし、1週間は7日しかありません。その中で、重要度を判断して「児童・生徒のために」必要なことを優先順位をつけて、優先順位が低い仕事を切り捨てても、児童・生徒と接する時間を確保することが必要なのではないでしょうか?

 「報告を教育委員会に上げさせることよりも重要なことがあるのでは?」という視点に立ってもらいたいと思います。

 報告を求めることは必要です。でも、教育委員会の免責のために報告を求めるという姿勢ではなく、教師のできる仕事量を考えて、本当に必要な報告を厳選して欲しいというのが私の希望です。

 各自治体の教育委員会、とりわけ東京都教育委員会には考えて欲しいと思っています。
posted by koichi | 22:34 | 障がい児教育 | comments(0) | trackbacks(0) |
スポーツドクターのみなさんへのおたずね
 スポニチは7月5日、以下の報道をしています。

見出し⇒「水泳帽で躍動!磐田の“鉄人”桜内、緊急搬送2日後にフル出場 」

 本文⇒「(略)DF桜内は“鉄人”だった。2日の紅白戦で、MF井波と激突。横たわったまま頭部から血を流し、左手親指を脱臼して救急車で搬送された。それからわずか 2日後。「戦える気持ちがあったので監督にぶつけた」。ホチキスで傷口を止め4針縫った頭部と左手にテーピングを施し、水泳帽で固定してピッチに立った。

  すると前半11分、右サイドから決定機を演出した。「ピッチに立った以上は逃げるプレーはしたくなかった」。MF松井にボールを預けると、ペナルティーエ リア内へ侵入。右足を振り抜いた。同31分にもライナー性の惜しいクロスを送った。前半とは一転、劣勢に回った後半にはCKから同点に追いつかれたが、最後まで走り抜いた。

 今季はチーム内で唯一、全節にフル出場中。無尽のスタミナを蓄えるために、夜9〜10時の間には就寝するのが日課 だ。「上(J1)に行くためには一番大事な時期」。前半戦最後の試合をこう位置づけていた男は、出番に穴をあけなかった。下位相手に苦い結果で終わった が、個人で不屈の精神は見せた。」

 ちなみに7月2日の試合をスポニチは次のとおり報じています。

見出し⇒「磐田にアクシデント…紅白戦で3人負傷 桜内は頭部強打、救急搬送」

本文⇒「磐田イレブンに2日、アクシデントが襲った。4日のホーム熊本戦に向けて紅白戦を開始した直後だった。今季チームで唯一全試合フル出場中のDF桜内がMF井波と競り合い、頭部を強打。さらに倒れる際に左手の親指も脱臼した。

  顔面上部に血腫ができた井波は自らの足で練習場を引き揚げたが、桜内は横たわったまま動かず。その後大久保グラウンド内に救急車が入り、浜松市内の病院へ と搬送された。さらに再開後にはDF藤田が接触で歯を強打し離脱。藤田は試合出場に問題がない見込みだが、続けざまに3人が負傷し、練習場は異様な空気に 包まれた。

 病院へ同行したスタッフから連絡を受けた加藤久GM(59)によると、桜内の意識は「クリアで問題はない」状態だという。検 査結果は3日にも判明する予定だ。チームきっての運動量と身体能力の高さを誇り、右サイドバックながら5月31日徳島戦から3戦連続弾もマーク。攻守で欠 かせない主力となっていた。離脱後の紅白戦の代役はDF駒野やDF小川らが務めた。」

 脳振盪の危険性に警告を発しているラグビーやアメフトのチームドクターや医・科学委員会のメンバーの常識とは乖離した対応のように思えるのですが・・・・

 これを「美談」として見過ごすことはできないのではないでしょうか?

 Jリーグのチームドクターのみなさんの間ではどんな議論になっているのでしょうか?
posted by koichi | 08:30 | スポーツ | comments(0) | trackbacks(0) |